学校の教師と塾講師は何がちがう??【仕事内容や給与体制まで詳しく解説!】

教員向け

人の成長を手助けできる仕事に就きたい。教育関係の仕事に興味がある。そう考えたときに真っ先に思い浮かぶ職業は、学校の教師や塾講師ではないでしょうか。ともに勉強を教えるという点では共通している仕事かと思います。

しかし、学校の教師と塾講師の仕事内容は具体的に何がちがうのか、給与体制はどうちがうのかなど、そのちがいについてはよくわからないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、学校の教師と塾講師の仕事内容や給料のちがいについて、またその仕事につくためには何が必要なのかについてもお伝えします。
この記事を読めば、学校の教師と塾講師のちがいについて理解することができます。

学校の教師と塾講師の仕事内容のちがい

学校教員と塾講師は勉強を生徒に教えるという点では同じですが、業務内容は大きく異なっています。まずは、両者の業務内容のちがいについて解説します!

学校教員の仕事内容

学校の教師の仕事は一言で言えば、生徒の全体的な力の育成です。生徒の学力をつけるだけでなく、生活力や人間関係をうまく築いていく力などの育成も学校の教師には求められます。

学校では授業に加えて、掃除や給食の時間なども設けられています。それは学校の一番の存在目的が「生きる力」の育成にあるからです。

学校を統括している文部科学省は、学校活動の目標を明確にするために学習指導要領というものを作成しています。

この学習指導要領は、生きる力の育成」を大きな目標としており、学力だけでなく、人との関わり方や生活能力といった、人間として必要なバランスのとれた力を育てるべきことを定めています。


この目標を達成することが教師の仕事であり、そのため教師は学習指導にとどまらず、掃除や給食の指導、また人間関係のトラブルがあったときの生徒指導、けがなく健康に過ごすための安全指導や健康指導など行う必要があります。


もちろん、学校の時間のほとんどは授業であり、業務の中心は学習指導となりますが、その他さまざまな力の育成のために、学校の教師は働く必要があるのです。

塾講師の仕事内容

塾講師の主な仕事内容は、学習指導です。所属する生徒の学力を上げることや、目標とする志望校に合格させることが塾の目的です。

そのため、それぞれの生徒に合った形の授業をしたり、学習計画を立てたり、志望校の分析をしたりするのが塾講師の業務となります。

また、一概に塾といってもその形態は様々であり、学校の勉強の予習を重視する塾や、復習を重視する塾、また特定の力を育成に特化した塾(例えば英会話教室やそろばん教室など)があります。

それぞれの塾の指導方針や、生徒の実態に合わせて的確に指導を行い、生徒の学力を伸ばすことが塾講師には求められます。

学校の教師と塾講師の給料面のちがい

学校の教師と塾講師の給与体制は大きく異なります。それぞれの給与体制のちがいを知っておくことは進路選択においてとても大切です!

学校教員の給与形態

学校の教師の給料は、自治体が定める給与規定によって決められており、基本的には年功序列制です。そのため、勤める年数が多くなるほど、給与が少しずつ増えていきます。

つまり、生徒の成績や部活動の実績などとは関係なく、勤務年数によって給料が決まるのです。

また、公立の学校教員は地方公務員という立場のため、景気に左右されず安定的にボーナスをもらえ、福利厚生も充実しています。この点は、公立教員の強みといえるでしょう。

塾講師の給与形態

塾講師はその塾によって給与体系が異なりますが、講師の実力を反映した給与体制を設けているところが多いです。

生徒を多く受け持っていたり、志望校に合格させたりといった実績を残した場合、給与が多くもらえるようなシステムになっています。


そのため、人気講師は高い給料が期待できますが、人気のない講師は高い給料は望めないという可能性もあります。


塾ごとの給与体系は、塾が出している求人票をチェックしたり、社員へのOB訪問やネット上の口コミなどで詳しい給与体系が分かることもあります。

学校の教師と塾講師の向いている人のちがい

学校の教師と塾講師では、それぞれ向いている人のタイプもちがっています。

学校教員に向いている人

学校の教師は前述のとおり、学習指導にとどまらず、生活指導や生徒指導など幅広い業務をこなすことが必要です。

そのため、多岐にわたる業務をそつなくこなせる能力、そして生徒のお手本となるような倫理観や教育意識が求められます。

学校の教師は学力の向上だけでなく、人間としての成長全般に携われるため、人の成長を手助けしたいという思いを持っている方に向いているといえます。

塾講師に向いている人

塾講師は生徒の学力の伸びという一点のみで評価されることが多いです。いくら人格的に優れた塾講師であっても、生徒の学力を伸ばせなければ社内での評価はなかなか上がらないでしょう。

そのため、塾講師には生徒の学力を上げるための指導力や分析力、モチベーション管理などの能力が求められます。

学力を上げたい、勉強で生徒の力を伸ばしたいという方に塾講師は向いているといえます。

学校の教師と塾講師になりたい人へ 進路選択のちがい

学校の教師と塾講師では、それぞれ必要とされる資格が異なり、その資格取得を考慮しながら進路選択をすることが大切です。

学校の教師になるには

まず、学校の教師になるには、教員免許を取得しなければいけません。

教員免許は、教員養成系の大学や通信課程などで所定単位を取得したうえで、自分が住んでいる地域の教育委員会に申請することで手に入れることができます。

そのうえで、教諭として自治体に正式に採用されるためには、各自治体の教員採用試験に合格する必要があります。

教員採用試験では、教職に関する幅広い知識や教科に関する知識、教育に関する時事問題など広い範囲から出題されるため、事前の対策が必須になります。

塾講師になるには

一方で、塾講師になるために絶対に必要な資格はありません

しかし、学習のプロフェッショナルとして信用されるためには、学歴や指導力などが重要視されるでしょう。

人気の塾講師になるには、自分自身が勉強のプロであると同時に、教えることのプロである必要もあります。教え方や学習に関しては、大学に設置されている教育学部等でくわしく学ぶことができます。

また、指導経験をたくさん積むために、塾でアルバイトをすることも採用に有利に働くでしょう。塾講師はそれぞれの塾の求人に応募したり、スカウトを受けたりすることで採用される形になります。

まとめ

今回は学校の教師と塾講師の仕事内容のちがいや、給与体制や向いている人のちがいなどについてまとめました。


教育に関係する仕事がつきたいと考えている方の参考になればうれしいです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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